
地元の魅力、まち歩きを通して発見 上山市で約30人が参加する景観探険イベント 今年は3回開催
5月31日に市の建設課が主催する「わくわく!上山景観探険まちあるき~温泉町編~」が開催され、市内外の参加者約30人がまち歩きを通して地元の魅力を再発見しました。
「景観探険まちあるき」は、県の県土整備部が『やまがたの誇れる景観魅力発信事業』の一環として、地域の歴史や景観の魅力を講師の方と一緒にまち歩きを通して発見・再認識してほしいと、開催しています。
上山市では2023年の10月に、県⼟整備部県⼟利⽤政策課と市建設課都市計画係が共同で初開催し、約50人が上山城周辺を歩きました。

市内では今回で4回目となる「景観探険まちあるき」では、山形県景観地域づくりアドバイザーの熊坂俊秀さんを講師として迎え、二日町や新湯など温泉街周辺を探険しました。熊坂さんは毎月第3土曜日に山形市でまち歩きを開催していて、元県県土づくり推進室長として景観計画やまちづくりに携わってきました。
- かみのやま温泉駅
- 上山コンチェルト館
- 二日町共同浴場
- 石崎神社
- 春雨庵
- 栗川稲荷神社
- 松山御殿
- 澤のゆ
- 上山市チャレンジショップ
- かみのやま温泉駅
参加者はかみのやま温泉駅で講師の紹介やコースの説明を受けたあと、まずは二日町にある映画「おくりびと」ロケ地であるコンチェルト館や二日町共同浴場に移動。普段は歩く機会のない前川沿いの遊歩道や身近にある温泉の泉質について「へーそうなんだ!」などと新たな発見をする様子がありました。
かっぱ祭りとして知られている「石崎神社」では、かっぱ祭りというのはもともと神社とは関係なく商店街で別の時期に屋台を出していたものが、神社の例大祭に合わせて開催されるようになったという歴史や、神社境内から見る景観を楽しみました。

沢庵漬けの生みの親として知られている沢庵宗彭が過ごした春雨庵に移動した一同は、なぜ沢庵宗彭が上山と関係があったのか、現在の建物は当時の春雨庵を復元したものであるなど、資料やビデオを見て学んだあと、発祥の地とされる本場の塩分が効いた沢庵漬けを食べました。
また、春雨庵に通じる沢庵坂の途中にある城下町再生志士隊が整備する「沢庵坂黒板塀」には、見る角度によって大根と沢庵が描かれているという新たな発見もありました。



至る所にある急坂を上り下りしながら、栗川稲荷神社と松山御殿を巡り、松山御殿では管理者から様々な説明を受け、市民でも初めて行く知られていない歴史ある名所を堪能しました。2時間ほど歩き、澤のゆ2階の休憩スペースでひと休み。最後に新湯通りを歩き、スタート地点の駅に戻ってきました。
3時間かけて探検した上山市には、身近にあるけど知らなかった場所や忘れられている歴史、かみのやまだからこその景観に気付くイベントでした。参加者の皆さんも、ワイワイと楽しみながらまち歩きをし、まちの魅力を発見する様子がありました。次回は7月12日の城下町編と10月4日の宿場町編で、7月の開催については現在申し込みを受け付けています。詳しくは上山市のホームページをご覧ください。