菅集落の伝説「糠腹大明神」とは。深く関係する産業と神

同じ上山市でも、自分が知らない集落はたくさん存在する。今回は、その中の1つである「菅」に行ってみる。河崎から山元地区方面へアクセスすることも可能だが、今回は久保手から山形市の長谷堂経由で国道348号を通り、菅集落へ移動する。菅集落への道路は、車1台がやっと通行できる程度。横には田尻川が流れ、崖のような場所が続く。

上山市で生活して10年以上。初めて菅集落へ足を踏み入れる。気温は28℃もあるのに涼しく感じる。山に囲まれ、緑が多いからだろうか。菅集落の西側に「糠腹沼」(今は池)があり、その上に糠腹大明神が祀られている。

昔、菅集落に糠福という娘がいた。ある日、糠福の母親が亡くなり、後妻が来てオフミという子を産んだ。後妻はオフミのことだけを可愛がり、糠福には辛く当たっていた。ある時、糠福とオフミは栗拾いへ出掛けた。昼になり、2人は沼のふちで昼食にしようと風呂敷を広げたら、中に入っていたおにぎりが転がり沼の中へ落ちた。すると、糠福のおにぎりだけが浮いてきた。不思議に思いおにぎりを割ってみると、中身は糠であった。

このことから、沼の名前を「糠福(腹)沼」と称した。糠腹沼のご神体は白い大蛇で、糠福の母親が後妻にいじめられている我が子を守るため、沼の主になったという。後の菅集落では、糠腹大明神は蚕の神であったことから、沼の水を「マブシ」(蚕を入れて繭を作る藁などでできた器具)に掛けて、良い繭が取れるようにと願っていた。

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