実際に見て学ぶ、上山市の歴史を。土矢倉古墳群で

周辺よりも小高い土矢倉の台地。2019年には、この近くで新たに「藤木遺跡」が発見されている。
周辺よりも小高い土矢倉の台地。2019年には、この近くで新たに「藤木遺跡」が発見されている。

蔵王山系の火山活動により形成された、土矢倉の台地。東から西へ、高塚式古墳が3基並ぶ。

古墳時代後期に造られた無縁仏の埋葬地であり、現在もしっかりと形が残る。

名称土矢倉古墳群(つちやぐらこふんぐん)
住所山形県上山市金谷土矢倉307-1
アクセスかみのやま温泉駅より車で5分
駐車場あり
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知らない人も多いこの場所、実は県指定文化財である

周辺と比べて標高が高い土矢倉、なぜ

蔵王山系の火山活動期における、泥流によって形成された土矢倉の台地。東から西へ「高塚式古墳」が3基並んでいます。いずれも、古墳時代後期に造られた無縁仏の埋葬地である。

偶然か、それとも何かの力か

徳川時代末期、古墳とは気づかなかった村人により塚から粘土とりが行われたが、偶然か村人は次々と災禍に襲われ、村人は無縁仏の霊を慰めようと、天保8年、塚の上に碑を建立した。

現在、その碑は2号墳の周湟部分に位置する。

北側にある看板
北側にある看板

現地調査が行われ、元の形に復元された

1958年、県指定文化財 史跡に指定。現在の姿は、1967年に山形大学教授柏倉亮吉氏を団長とする調査団が復元したものである。

それぞれの古墳について

1号墳

種類円墳
規模
  • 高さ2.5m
  • 底径13m
石槨部
  • 竪穴式
  • 長さ2.8m
  • 幅0.57m
  • 深さ0.4m
周湟部
  • 内径17m
  • 幅2.1m
  • 深さ0.4m
1号墳は、はっきりと形が残る
1号墳は、はっきりと形が残る

2号墳

種類前方後円墳
規模
  • 高さ4.0m
  • 前方部幅13.5m
  • 後円部径10.7m
  • 長軸長17m
石槨部
  • 竪穴式
  • 長さ3.63m
  • 幅0.66m
  • 深さ0.6m
周湟部
  • 内径22m
  • 幅3~4m
  • 深さ1.2m
少し分かりにくいが、中央の小高い山の様なものが2号墳
少し分かりにくいが、中央の小高い山の様なものが2号墳

3号墳

種類円墳
規模
  • 高さ3.0m
  • 底径15.2m
石槨部
  • 竪穴式
  • 長さ2.0m
  • 幅0.69m
  • 深さ0.3m
周湟部
  • 内径19m
  • 幅1.7~2.4m
  • 深さ0.7m
3号墳は、西側の農道から見ると分かりやすい
3号墳は、西側の農道から見ると分かりやすい

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